「カリギュラ」を見る

20071124_ogu.jpgBUNKAMURA
■11/24(土)
■シアター・コクーン
■19:00-22:20(20分休憩)
作:アルベール・カミュ
演:蜷川幸雄
出:小栗旬、若村真由美、勝地 涼、長谷川博己、横田栄司/他

カミュは読んだ事ありませんての~(爆)だいたいフランスものとかホント読まないし~てか古典劇苦手だし。
シェイクスピアにギリシャ悲劇だの・・・説明ぜりふが多すぎて、眠くなるっての。
「あなたのお父様は本当に慈しみべき人でありました。その人がこのようなむごい殺され方をされたのを、神がお許しになるわけありません!ああなんて惨い!惨すぎる!」
「本当に、彼ほど勇敢で誠実でな人はおりませんでした。どうしてそのような人が、いまココにいらっしゃらないのでしょうか?」
・・・・orz。こんな台詞が永遠に続くのですよ。
↑あっちなみに上の台詞は自作です(爆)
古典劇は、人が亡くなるとその人の賛辞の言葉が永遠に述べられて・・・辛い
楽しいけれど、だから長い。・・・てことで、今回もこーんな感じで、体力ないと辛いなぁ~と半ばどうしよって感じで見に行ったのですが、前半の1時間20分を一気に見て
おーもーしーろーい!
今回はこれほどまでに、話が面白いとは思わなかったので、いやーほんと、楽しかったです。
なんと説明台詞なんて全然なし
「あなたのお父様は殺されたのですよ」だけ。
素敵ー★・・・だからこそ余計に台詞を聞き逃せないという部分では、大変だったですが、案の定ひとつのセンテンツがおもろい!って思うと、その前後はふっとんでます。

小栗君がかっこいい!というのは、当然(笑)
というか、演技が上手になってました!
前回の夏よりも上手になっていて、本当に愕いた!
そして、3時間をほぼ一人でひっぱっていて、彼の出てない場面はほとんどないってぐらいだったから、素晴らしかったです。まだ26歳ってのも本当にこれからが楽しみな役者だと思いました。

初日舞台の様子@写真有り(BUNKAMURA)
ネタばれ感想話の内容
ローマの王様カリギュラは、愛する妹が居た(身体関係あり)その妹が突然死んで、そして3日間行方不明になる。
帰って来たカリギュラはすっかり人が変わり、暴君となりローマを支配。そしてクーデターが起こり殺される!となんとも簡単な内容なのですわ。
だけどその中の登場人物に、カリギュラのホントの寂しさを知る分かってやれる人達、そして分かる部分もあるが、身内を殺されその憎しみも悲しみもおいやることの出来ない詩人、まったく彼を理解しようとしないで、排除しなければならないと考える貴族と、おばか貴族に登場人物は別れてます。
おばか貴族は、ほぼその他大勢という感じで、長いものにはまかれろ連中

愛を失い帰ってきたカリギュラは、もう愛を知ることはなく、愛を信じる事もなく、しかし冷静に「人はいつか死ぬ」この事をなんだろうなーうまく言えないのだけど、「死」について、自分の権力を使って、他人の命を、死に向かう事を命令したりする。パンフに書いてあった「人は死ぬ。そして幸福ではない。」
妹の死、愛する人を亡くした悲しみを乗り越えた先には、人は死ぬために生きるのだが、人が人を罰することは出来ない、しかし自分は権力のある自分だけが、出来るが、死だけは止める事は出来ない・・・というなんと、これは私の勝手な解釈。

カリギュラはひたすら「月が欲しい」と言うのだけど、これは、ルソーの「月さえ手に入れば、不可能は可能になり、人は不死の存在にだってなれるはずなのだ」言葉だそうです。
なーそうなのかー
私は月って妹なのかと思った。妹を連れてきてくれたら、すべて上手く行く!ってそれをお願いしていたのかと。
でも同じ意味ですね・・・良かった。

舞台は鏡を使った美術で、そして音楽は、前半がロックで後半がパイプオルガンの曲でした!おおこれもまた凄い。
鏡は半円形のようになっているので、舞台中心にたつと、四方八方自分の姿が映るようになります。
最後、それをすごく効果的につかってました!

カリギュラをとりまく役者。
まず、奴隷から宮廷にあがりなんでも知っているが、決して自分からは物を考えたりしない男。横田栄司さん
文学座の方で、色々出ていらっしゃいますが、私はたぶん「ロミオとジュリエット」ぐらいで、あまり存じ上げない役者さんでしたが、さすが文学座(爆)
演技は当たり前のように上手です。
よどみない台詞回しには、本当に引き込まれます。
最後、あれだけ自分は考えないといいつつも、カリギュラに暗殺が企てられている事を伝えたり、絶対に死なせはしないと、謀反を起こす貴族達に言ったりと、感情が高ぶるシーンも台詞がきっちり聞こえて、ほんとに素敵でした。
途中、ものを食べながら台詞を言うシーンがあるのですが・・なんと生タマネギらしいと、終わったあとにemiさんから聞いてびっくり!
タマネギ囓りながら話せるとはーーーさすがです!

そして父を殺されながらも、どこかカリギュラの気持ちが分かる詩人シピオンを演じたのが、勝地涼さん
おもに映画だが、蜷川のキッチンや新感線の「犬顔家の一族の陰謀」などに出ていたもよう。また見てないやーん。
第一、邦画を見られない私なので、そのあたりに出られてしまうと、アウトな人。
さすがに、周りとの実力の差が出てしまっていて、本人も頑張って雰囲気で乗り切ってましたね。
だけど、繊細な心をもつ少年というのは、すごく分かったし、カリギュラを分かろうとした所も・・・最後は、結局旅に出て、カリギュラを殺す事もなく、離れるという選択をした彼。
小栗君と対峙する芝居が多かったのだけど、とっても良かったと思います。
「僕はまだ若い。若いのに父が居ません」
のような台詞をカリギュラに言ってのけた所が見せ場でした。

そして、あほな貴族達をとりまとめ、カリギュラを「あなたを排除しなければならない」という台詞を言ってのけるケレアを長谷川博己さん(ファンサイト)。
文学座出身。・・・ベニサンのTPTのアラン・アッカーマン演出でのデビューだそうだ。って最近こういう芝居押さえてないので、やはり初めて見たお方でした・・・orz。
パルコの鈴勝さんの芝居とかもみにって居れば・・・って、確かに似合いそうなんだけどね。
このケレアってのが、カリギュラに向かって「排除しなければならない」という台詞を言うのだけど、なんで排除しなければならないって言った論理台詞はすっかり忘れました・・(バカ)

ただ、カリギュラが謀反を知ったとき、呼び出して
「聞くが、人生の内に、ウソもなくお互い心を開いて話す事が出来るだろうか?」という問いに
「出来ると思います。ただ、あなたは出来ないでしょう」と真っ向否定する役柄で、カリギュラが「赤」だったら、ずっとこの人は「青」の役でした。だから台詞も顔の表情も変わらず・・・なんだけど、この二人のシーンで、冷たさよりも、私は無色な「白」と感じてしまって・・もうすこし、なんだろう「青」という本当に冷静沈着というか、雰囲気が出ても良かった気が。どこかなんか気が弱い雰囲気がかいま見てしまったのですが・・・たぶん私だけ。
肘から手までがすごくまっすぐで美しい人でした(笑)

そして、妹を愛していると知って居ながら、傍にいたセゾニアをやった若村麻由美さん
↑うわ!日記がある~しかも舞台裏の写真まで
素敵ーあの壊れた食器はちゃんと治すのですね!!!
そして衣装も毎日衣装さんが洗濯してるそうで・・・涙。
すごいよー!
と、若村さんはまるでオフィーリアのように前半と後半のキャラが違います。
オフィーリアは後半は狂ってしまいますが、セゾニアはカリギュラに「冷酷になれ!」と言われて、冷酷になるけれど、でもカリギュラが心配で心配で・・・そして最後の方に、カリギュラに「どうした、今日は愛のおおばんぶるまいだな」と言われてしまうシーンで・・・最後とうとうカリギュラの手によって殺されてしまいます。この辺りのシーンの台詞が頭に入ってなくて!
というか、この「おおばんぶるまい」という言葉にやられてしまって・・・あんまり言わない気が・・・(爆)
でもセゾニアの「幸せ!だけどこの幸せをなぜ一緒にわかちあえないの?」・・・という台詞も残っています。
悲しい。
若村さんは無名塾出身なのですよね。私は、プロフィールを読んだら、TPTのテレーズ・ラカンを見てました(爆)
↑サイト見て思い出しました!そーだー堤さんでしたね。
もう佐藤オリエさんの芝居が濃くて・・・で、若村さんがかすんだのも思い出したですよ!(笑)わー懐かしい
まーもうこのあたりは安心女優さんでした!

・・で小栗旬君のカリギュラは、ほんと3時間ずっとほぼ出ていて、そして膨大な台詞をスラスラとしかもかなり、抑揚が台詞に付けられることが出来るようになっていました。
つまりは、大きな声で話したあと、小さい声で台詞を言うこと。これは、唐沢さんが上手なんですよね。
あの素敵な声で、大きく怒鳴ったかと思ったら、優しい声で台詞を言うっていうのが、心地よくて・・・
小栗君もすごくそれが上手で、小さい声もちゃんと聞こえました。・・・emiさんによると、それが上手になったそうで。
そして、妹を失って狂気の王様となり・・最後は
「オレはまだ生きている」
情熱大陸で流れたとき、私は耳をふさぎ、目を閉じました。
だってそれを聞いたら、芝居が絶対に面白くなくなると思って。第一、おしりだしてたのだって、テレビで先に見ちゃったから、面白さ半減だったしーーー!W(`0`)W 
でもこの一言を聞いて・・今年走りきった小栗君が、この台詞を初日に言った時どんなだっただろうなーと・・・
情熱大陸を見たあとだったからこそ、また面白く見ることが出来たかもしれないけど、見なかったらどうだったんだろうーとかまた思ったり(爆)

この死ぬ前に、一人舞台の真ん中に立って「○○になれカリギュラ」という○○ってのは、客観的じゃなくて・・こういう似たような言葉なんだけど、冷静になれとでもなくて・・・
うわー忘れた!
この場面でぐるりとうつる自分の姿を見て台詞を言う小栗君がすごく良かった!
この演出がすごく効果的になって・・・孤独を更に増長させるような演出方法で・・ちょっとプチ鳥肌が(笑)

今回衣装も、ロングコート白!って感じで、オフホワイト何で素敵~そして、ブーツ・・・こういうコートとかやっぱり似合います。あと、背が高いのにバランスがよくて、良く動ける。
テーブルの上にヒョイと乗ったり、最後刺されて何回もターンをするのだけど、「倒れる!」って思いながら倒れない素晴らしいバランス! いやお見事お見事。

そして、なんせ狂気なシーンが、男らしいというか、声の感じもあるかもしれないけど、私は藤原くんより好きだなーと思いました。どこか藤原君の狂気なシーンは、すごいんだけど、なんだろう・・・感情がすごく高ぶってるだけとうか、なんか藤原君は赤じゃなくて青い炎のような・・・だけど、旬君は赤い炎で狂気を演じるというか、いやーボキャブラリーがないので、うまく言えませんわ。
とにかく! すごい顔だったし、あと、時にふと我に返って殺されるという事に怖がっているシーンの切なそうな、子供みたいに小さくうずくまって・・・本当に大きい人なのに、小さく小さくなってしまうんですよー
とにかくテレビに出ないで、外国の演出家や・・・昔堤さんが出た、ルヴォーや、アラン・アッカーマンなどで「ゲイ」の芝居「エンジェルス・イン・アメリカ」とか「蜘蛛女のキス」とか、TPTとか出演して欲しいなぁ~(渋いかな)
あとは、野田さんも呼んでくれないかなーとか、新感線で、殺陣を教わりに行って、古田さんと戦うシーンを見せて欲しかったり・・・と尽きないです!

あっ「ハムレット」をやって欲しかったけれど、もういいです。だってこのカリギュラってハムレットよりやりがいのある狂気な役柄だから。考えると、ハムレットの方がお上品だわ(爆)
パンフレットで、蜷川先生の所に、藤原君のハムレットの時、小栗君にもやらせたかったと書いてあって・・・さすがすごいなーって。
でも、私と一緒でやっぱりやらせたかったんだろうな!って。
でも、ハムレットはもう面白くないから、このカリギュラをあたためたのではないかなーって。

出来ればあと2回ぐらい行ってしっかりと台詞を聞きたいなーと思ったです!もしくは台本くれー(爆)
今回も良席で、目線に舞台だったのですごく見やすかったー
ありがとうーemiさん!

今年、野田さんの「THE BEE」もすごく面白くて最高だったけれど、カリギュラも楽しかった!
さて、12月は、ブッキー&広末の野田さんの「キル」見てきます!どうかなーーー

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